北海道は、豊かな自然環境や美味しい食べ物、広大な土地など、多くの人々に愛される場所です。
最近では、都心部の混雑や高い物価、自然災害などが増えたことから、北海道への移住を考える人も増えています。
しかし、北海道にはメリットだけでなく、デメリットも存在するため、移住を考える際には注意が必要です。
ここでは、北海道移住のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
北海道移住のメリット
自然環境が豊か
北海道は、豊かな自然環境が魅力の一つです。四季折々の美しい景色や野生動物などが自宅の周りに出現することもあり、自然に触れる機会が多くなります。
物価が安い
まず、住宅価格についてです。2021年1月時点の全国の住宅平均価格は、北海道が3,964万円、東京都が5,010万円となっており、東京都の方が約1.2倍高くなっています。これは、東京都が人口密度が高く、土地価格が高いためと考えられます。
次に、生活必需品の価格についてです。例えば、食料品の価格を比較すると、北海道の方が東京都よりも安い傾向があります。これは、北海道が農業地帯であり、豊富な農産物があるため、食料品の価格が比較的安定していることが原因と考えられます。また、北海道は地方都市であるため、生活必需品の販売店舗が多く、競争も激しいため、価格競争によって値段が下がっているとも言えます。
交通費については、東京都の方が高い傾向があります。東京都は交通機関が発達しており、交通費がかかりやすい一方、北海道は広大な土地を持ち、車などの交通手段が必要な場合が多く、交通費がかかることが多いと言えます。
以上のように、北海道と東京の物価には、地域差や生活環境の違いによって、大きな違いがあることが分かります。ただし、個々の商品やサービスによって、価格の差異が大きくなる場合もあるため、一概に比較することはできません。
求人数
求人数についてです。2021年1月時点の求人倍率(求職者数に対する求人数の割合)を比較すると、東京都が2.3倍、北海道が1.3倍となっています。これは、東京都が経済的に活発であるため、求人数が多くなっていることが原因と考えられます。
次に、求人ジャンルについてです。求人ジャンルは、各地域の産業特性によって大きく異なることがあります。北海道の場合、農業、水産業、観光業などが盛んであり、これらの分野の求人が多い傾向があります。一方、東京都は商業、金融、情報通信などの産業が集積しており、これらの分野の求人が多い傾向があります。
具体的には、北海道では、飲食店、観光施設、水産加工業、建設業などが求人数の上位を占めています。一方、東京都では、情報通信、金融、医療・福祉、製造業などが求人数の上位を占めています。
以上のように、北海道と東京の求人数、求人ジャンルには、地域差や産業特性によって、大きな違いがあることが分かります。ただし、求人数や求人ジャンルは、季節や経済状況などによって変動することがあるため、一定ではありません。
教育環境が充実
教育機関の数についてです。国立・公立・私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校を合わせた教育機関数を比較すると、東京都が2,960校、北海道が2,669校となっています。これは、東京都が人口密度が高く、教育需要が多いため、多くの教育機関が存在することが原因と考えられます。
次に、教育費用についてです。一般的に、都市部は教育費用が高くなる傾向がありますが、北海道は一部地域を除いて東京都よりも教育費用が安い傾向があります。例えば、私立中学校の場合、北海道の平均授業料は約32万円であるのに対し、東京都は約51万円となっています。
また、高等教育機関については、東京都には多くの有名私立大学があり、国際的な教育環境が整備されていることが特徴です。一方、北海道には、北海道大学をはじめとする国立大学があり、自然科学や工学分野での研究開発が盛んであることが特徴です。
最後に、学力についてです。日本の学力調査である「学力・学習状況調査」の結果を見ると、東京都の小学校、中学校、高等学校全てで、平均点が全国平均よりも高い傾向があります。一方、北海道は、全学年で全国平均とほぼ同じ平均点となっています。
北海道移住のデメリット
交通手段が限られる
北海道の交通網が貧弱であるということは、自家用車が必須ということにもつながります。北海道の広大な面積と人口密度の低さにより、公共交通機関の本数が少ないことが主な理由です。例えば、バス路線も限られており、地方自治体によっては、バスが1日に1本しかない場所もあります。また、北海道の冬季には積雪の影響で、バスや鉄道などの公共交通機関が運休することも多く、自家用車が必須となることがあります。さらに、道路網も高速道路が整備されていないエリアが多く、移動時間がかかることもあります。このような理由から、北海道では自家用車を持つことが、交通手段として必須とされているといえます。
札幌市に住むなら?
札幌市に住むなら自家用車は必要かどうかは、個人の生活スタイルやニーズによって異なるでしょう。しかし、一般的には自家用車が必要とされる場合が多いです。
札幌市は、北海道の中心都市であり、人口も多く、公共交通機関の充実度は高いとされています。札幌市内のバスやJR、市営地下鉄、路面電車などの公共交通機関は、主要なエリアをカバーしているため、市内の移動には比較的便利です。
しかし、自家用車を持っていると、公共交通機関がカバーしていないエリアや、複数の場所を巡回する場合など、より柔軟な移動が可能になります。また、冬季の積雪の影響で公共交通機関が遅延や運休する場合があるため、自家用車を持っていると、安心して移動できるメリットがあります。
さらに、札幌市周辺には、自然豊かなスポットや温泉地が多く、自家用車を持っていると、アクセスがしやすくなることもあります。
以上のような理由から、札幌市に住むなら自家用車は必要とされる場合が多いといえます。
自然災害が多い
北海道は、日本の中でも自然災害が多い地域の1つです。北海道は、豪雪地帯であるため、冬季には大雪や吹雪、凍結などの被害が発生することが多く、また夏季には台風や豪雨による水害が発生することもあります。さらに、地震や火山噴火などの自然災害も起こりうる地域です。
一方、日本全体を見ると、自然災害の発生件数は年々増加傾向にあります。特に、近年は地球温暖化の影響もあって、台風や豪雨による水害が増加しています。
しかし、北海道は自然災害の多い地域としても知られており、平均的な年間災害発生数は、日本全体に比べて多くなっています。例えば、北海道での豪雪や吹雪、凍結による交通障害は、毎年のように報じられています。また、北海道南西部では、地震や火山活動も多く、これらの自然災害に対する対策が求められています。
以上のように、北海道は、自然災害が多い地域の1つであり、日本全体に比べて自然災害の発生数が多いと言えます。
季節によっては厳しい環境になる
北海道は、日本の中でも冬の厳しさが有名です。北海道は、大陸性気候であり、シベリアからの寒気が流れ込むため、冬季は特に厳しい寒さが続きます。厳しい冬の寒さは、以下のような現象に現れます。
まず、北海道の平均気温は、冬季にはマイナスになります。特に、北海道の内陸部では、-20℃を下回ることも珍しくありません。また、冬季には強い風が吹くことも多く、風速が10m/sを超えることもあるため、Wind chill(体感温度)がさらに低くなる場合があります。
さらに、北海道では大雪が降ることがあり、特に海岸付近や山間部では、1m以上の積雪になることもあります。大雪による交通機関の運行障害や被害も起こるため、冬季の北海道では交通にも注意が必要です。
以上のように、北海道は冬季の厳しさが特に顕著であり、平均気温や降雪量、強風などのデータからも、北海道の冬の厳しさが伺えます。
北海道は、日本の中でも夏の厳しさがあまり知られていませんが、夏季には厳しい気象条件があります。以下に北海道の夏の厳しさを根拠と共に紹介します。
まず、北海道の夏季は、日照時間が長いため、日中は非常に暑くなります。北海道の主要都市である札幌市では、7月に平均最高気温が25℃を超えることがあり、その最高気温は30℃を超えることもあります。
また、北海道は夏季には豪雨が多く、土砂災害や河川の氾濫などの被害が発生することがあります。例えば、2016年の北海道胆振東部地震では、地震後に発生した豪雨によって、土砂崩れや道路の寸断などの被害が発生しました。
さらに、北海道は夏季にも台風の影響を受けることがあります。2019年には、台風10号が北海道に上陸し、停電や交通機関の運休などの被害が発生しました。
以上のように、北海道の夏季には、暑さや豪雨、台風など、様々な気象条件が厳しい状況があります。そのため、北海道に滞在する場合は、適切な対策が必要です。
まとめ
以上が、北海道移住を考える際に知っておきたいメリット・デメリットです。移住を検討する際には、自分自身のライフスタイルや価値観に合った場所であるか、生活面や社会面での問題がないかをしっかりと考える必要があります。