札幌市は3月24日(水)、株式会社アイティフォーのCARS学務支援ソリューションの1つ「就学援助システム」の採用を決定した。同システム導入により、申請受付、審査・認定から支給までの一元管理が可能となり、教育委員会における事務作業の効率化と正確性の向上が図れるという。同システムの本番稼働は、2021年9月からの予定。
背景
就学援助制度は、学校教育法第19条に基づき、経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対して、市町村が必要な援助を与える制度のこと。札幌市では就学援助制度に関し、1980(昭和55)年より支給業務をシステム化しているが、申請受付や審査・認定などの業務は書類上にて手作業で実施しているため、教育委員会における作業負荷が増大していた。今回の導入により、申請者情報の管理、税(所得)情報など庁内で保有する情報との連携、認定処理、支給データの作成、各種帳票の出力などがシステム化されるという。
システムの概要
今回札幌市が採用を決定した「就学援助システム」は、小学校・中学校の児童・生徒の就学援助費の申請受付、審査・認定から、費目ごとの援助費の支給、就学援助制度に関連する各種管理業務を網羅したパッケージシステム。就学援助・特別支援教育就学奨励費のそれぞれを管理でき、各計算式により認定・非認定を自動判定する。Webアプリケーションのためブラウザ上で簡単に操作ができるほか、住記など他システムと連携することでシームレスなデータ連携を実現するという。すでに国内で44自治体からの導入実績あり。
期待される効果
このほか同システム導入により、これまで申請時に必要であった所得証明書などの添付書類が庁内の情報連携により省略でき、住民の負担も軽くなるほか、書面上で実施している審査・認定をシステム上で実施することができ、支給までの就学援助制度を一元管理することで教育委員会での事務作業の効率化と正確性の向上が図れるという。