全道各地域の食材をはじめ、地域の情報発信に取り組んでいるセンチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区北5条西5丁目)は7月29日、23階スカイレストラン ロンドで、2020年8月29日に浦河町で開催された「夏いちごレシピコンテスト」の受賞者を招き、受賞レシピをホテル流にアレンジした料理を振る舞った。
浦河町の「夏イチゴ」
北海道の南に位置し、競走馬の名産地として知られる浦河町は、競走馬や日高昆布の産地として有名だったが、景気低迷の煽りを受けた軽種馬産業からの転換策として、地元JA、行政、農業改良普及センターがタッグを組み、2003(平成15)年から夏いちごの栽培を始めた。あかね色のいちごを鈴のように実らせ、「すずあかね」と命名された夏いちごは、当初4戸の農家からのスタートだったが、その後新規就農者も着々と増え、2014(平成26)年には生産量が日本一となった。
当日の様子
「夏いちごレシピコンテスト」は2020年8月29日に浦河町で開催されたコンテスト。応募総数は39作品だった。
当日は同コンテストでグランプリとなった「イチゴとタコのカルパッチョ 揚げ昆布添え」を考案した高校生の工藤彩加さんとその家族、B☆B特別賞の「すずあかねたっぷりゼリー」を考案した小学生の山角瑚乃花さんとその家族が参加。
同レストランが現在提供している「浦河夏いちごランチ」(1人3,800円、今月31日まで)に浦河町いちご生産振興会長賞を受賞した「夏いちごのビスコッティ」と「すずあかねたっぷりゼリー」を加えた、全9品の「特別コース」を振る舞った。
会場には北海道日本ハムファイターズのマスコットB☆Bも登場。B☆BはB☆B特別賞を受賞した「すずあかねたっぷりゼリー」について「夏いちごのすっぱい美味しさがダイレクトに伝わってきた部分と、見た目の『いちごたっぷり感』がポイント」と選定理由を話す。
受賞者&シェフのコメント
グランプリに輝いた工藤さんは「(自分の住んでいる)えりも町の海産物を使うことを意識してレシピを考えました」と話した。
B☆B特別賞を受賞した山角さんは「お父さんと作りました。いっぱいイチゴを使えるように考えました」と話した。
コンテストの受賞メニューをアレンジした同ホテルの調理長・古川浩気さんは「当ホテルとして、浦河町の夏イチゴを使うのは6年目。味わいが年々良くなっていると感じています。今回、料理をアレンジさせていただきましたが、どのレシピも素晴らしかったです。『イチゴとタコのカルパッチョ 揚げ昆布添え』はフレンチの技法を取り入れさせていただきました。『夏いちごのビスコッティ』はクリームを加え、なめらかさ、味わい深さ、コクを出しました。デザートの『すずあかねたっぷりゼリー』はシロップを加え、レシピよりもゆるめで、つるっと食べられる味わい深さを意識しました」と話した。
※イチゴとタコのカルパッチョは23階スカイレストラン ロンドで提供されている「浦河夏いちごランチ」(3,800円)のコース内。
参考 センチュリーロイヤルホテル公式サイト